• ECマーケティング

ECサイトのカテゴリ整理で顧客の「本当に欲しいもの」を発見

商品数が多くて商品が見つけにくいECサイトでも、カテゴリ整理で顧客満足度UP!

カスタマーの需要に答えるために、たくさんの商品を取り扱う店舗さんは多くいらっしゃいます。しかし、見渡したり店員に尋ねるなどして目的の商品を探すことができる店頭とは違い、ECカートでは必要な商品を見つけてもらうには少し難易度が高い場合があります。商品数が多いとますます難しいでしょう。
今回は商品数の多い店舗さんが、カスタマーにとって本当に必要な商品を見つけてもらえるよう工夫した事例をご紹介します。

商品数の多さから需要のある商品を見つけてもらえない

今回ご紹介するのは学習教材を取り扱う店舗さんです。一般向けの販売よりも、教育に携わる先生方からの需要が大きく、先生によって要望は様々でした。
様々なカテゴリを用意しているものの、選びやすさに繋がっているのかがわからず、カテゴリの階層にも疑問をお持ちでした。
現状を踏まえて、現在埋もれてしまっているかもしれない需要のあるカテゴリを発掘し、今後のキャンペーンや導線改善にいかすこと。そのために、店舗さんとカテゴリ整理を行いました。

埋もれていたカテゴリを見やすく変更する

カテゴリの現状は「カテゴリ別」と「レベル別」の2項目でした。「カテゴリ別」の下階層は「テーマ別」「スキル別」「出版社別」と別れていましたが整合性がなく、「レベル別」のカテゴリも近年の子どもの学習速度とあっていないことを懸念されておりました。

左がカテゴリ変更前、右がカテゴリ変更後です。「カテゴリ別」の下階層にあった「テーマ別」「スキル別」「出版社別」を上の階層に移動させて、「カテゴリ別」と「レベル別」の2項目内にあった「季節別」も上の階層に移動させました。
この変更により、今まで存在していても目につかなかったカテゴリ項目が見えるようになり、新たな商品を見つけやすくなりました。

カテゴリ整理をした結果と考察

こちらはカテゴリの階層変更後の結果です。

ページビュー数(1ヶ月間) 昨年同時期との比較(GAより)

変更を加えたカテゴリのページビュー数が大幅に改善され、従来からトップページに表示されていた「カテゴリ別」のページビュー数は減少する結果となりました。以前は「カテゴリ別」から商品を検索していたカスタマーが今回変更を加えたカテゴリへ流れた可能性が高いと思われます。
こちらはカテゴリ別の売上比率です。変更を加えたカテゴリでは「スキル別」のみのページ売上が増加する結果となりました。

この結果から考察すると下記の通りです。

  • 第一階層に変更したカテゴリのページビュー数は全て増加したが、ページ別売上に大きな違いが出た
    → 「スキル別」に需要があることがわかった
  • サイドバーが長すぎるため、従来のカテゴリが選択しづらくなった
    → 店舗さんで課題と感じていたカテゴリだったため、むしろ見せたいカテゴリへ誘導ができた
  • リピーター率が非常に高いサイトのため、新しい導線よりも慣れている導線のほうが購入に踏み切りやすい可能性がある
    → カテゴリの新設よりも、「カテゴリ別」の重要性を再認識。今後はカテゴリヘッダの改修等を検討

ECサイトは導線やカスタマーの需要が見えにくいため、検証を行うことにより、単に商品を探す場としてだけでなくカスタマーの需要を深く理解することができます。さらにパーソナライズされた商品提案につなげられる可能性も秘めています。
他にも、カスタマーの需要を知るにはアンケートなどを取る手段があります。アンケート結果を基にカテゴリ分けを見直した事例もございますので、ご興味のある方は以下よりご確認ください。
購入者が利用者とは限らない>>

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