ネットショップ運営で効果を出す同梱物の工夫とは?
  • ネットショップ事例

公開日:2025.09.26

ネットショップ運営で効果を出す同梱物の工夫とは?

ネットショップの売上アップやリピートにつながる“ひと工夫”を解説

ネットショップ運営において、多くの事業者が重視しているのは「集客」や「商品力」ですが、実は「商品と一緒に送るもの=同梱物(どうこんぶつ)」も売上やリピート購入に大きく影響します。
この記事では、「そもそも同梱物とは何か?」という基本から、初心者でも簡単に取り入れられるアイディアまで解説します。

同梱物とは?

同梱物とは、ネットショップで商品を発送する際に、商品と一緒の箱や袋の中に入れる印刷物や小物などを指します。お店によっては、「おまけ」や「ご案内」といった形で活用されることもあります。
大きく5つに分けられる具体的な種類は以下のようなものがあります。

分類主な種類
分類1▼主な種類挨拶状・お礼状、手書きメッセージ、季節のメッセージカード、ブランドブック、商品パンフレット、ノベルティ、誕生日プレゼント
分類2▼主な種類割引クーポン、次回購入特典、定期購入案内、商品の使い方ガイド、FAQ集
分類3▼主な種類関連商品カタログ・チラシ、キャンペーンチラシ、試供品
分類4▼主な種類アンケート、レビューキャンペーン案合い
分類5▼主な種類自社サイトやSNSの案内チラシ、LINE公式アカウント案内、キャンペーン情報

同梱物の重要性と5つの目的

ネットショップでは、ユーザーとの接点が「画面/電話越し」か「商品到着時」に限られます。
その中でも、商品と一緒に届く同梱物は、ユーザーに最も直接的に届くコミュニケーション手段です。

1.顧客満足度やブランドイメージを高める

お礼状やブランドブックなど、ちょっとした同梱物が入っているだけで、「丁寧に対応してくれている」「気配りを感じる」と受け取るユーザーもいます。
特に初回購入では、安心感や信頼感を抱きやすく満足度にも大きく影響します。
さらに、同梱物のデザインや言葉選びにひと工夫を加えることで、お店の世界観や丁寧な姿勢が伝わり、ブランドイメージの向上にもつながります。 同梱物は、オンライン上でのやり取りでは伝えきれないお店の想いや価値観を届ける手段として有効です。

2.リピート購入・LTV(顧客生涯価値)を上げる

同梱物に次回使えるクーポンや定期購入案内などを入れることで、ユーザーの次回の購入を後押しできます。また、使い方ガイドを添えることで、商品をより長く・正しく使ってもらい、LTV(ライフタイムバリュー)の向上にもつなげます。

3.クロスセル・アップセルのきっかけになる

「この商品と相性の良いアイテムはこちら」「〇〇をお使いの方には△△もおすすめ」など、関連商品を紹介する案内を同梱することで、別の商品への興味を喚起することができます。
特に、自社で扱う商品の種類が多いお店では、クロスセル・アップセルの手段として有効です。

4.顧客の声(VOC)を獲得する

購入後のリアルな声を集める手段として、同梱物は非常に有効です。
たとえば、「商品はいかがでしたか?」といった簡単なアンケートやレビュー依頼のカードを入れることで、ユーザーの率直な感想や要望を収集できます。
こうしたVOC(Voice of Customer)は、商品改善やサービス向上のヒントになるだけでなく、ECサイトの信頼性を高めるレビューコンテンツとして二次活用も可能です。

5.自社ECサイトやSNSへの誘導につなげる

一度商品を購入してくれたユーザーとその後も関係を続けていくためには、どこで・どう接点を持つかが重要です。同梱物は、自社ECサイト公式SNSへユーザーを自然に誘導するきっかけにもなります。
LINE公式アカウントへのQRコード付きカードや「マイページ機能」や「お気に入り登録」で自社ECサイトに案内するカードを入れるなどの方法があります。

同梱物は、売って終わりではなく、つながりを持ち続けるための大事な一歩です。
先ほどの、同梱物の種類を分類分けした表に目的を追加すると以下のようになります。

分類主な種類目的
分類1▼主な種類挨拶状・お礼状、手書きメッセージ、季節のメッセージカード、ブランドブック、商品パンフレット、ノベルティ、誕生日プレゼント▼目的顧客満足度
ブランドイメージ向上
分類2▼主な種類割引クーポン、次回購入特典、定期購入案内、商品の使い方ガイド、FAQ集▼目的リピート購入・LTV向上
分類3▼主な種類関連商品カタログ・チラシ、キャンペーンチラシ、試供品▼目的クロスセル・アップセル
分類4▼主な種類アンケート、レビューキャンペーン案内▼目的顧客の声(VOC)獲得
分類5▼主な種類自社サイトやSNSの案内チラシ、LINE公式アカウント案内、キャンペーン情報▼目的自社ECサイト・SNSへの誘導

初心者が最初に取り入れたい!効果的な同梱物

とはいえ、「何から始めたらいいのかわからない…」「コストがかかるのでは?」と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、初めてでも無理なく取り入れられる同梱物を紹介します。

初期のネットショップ運営では、手間やコストをかけすぎないことも大切です。まずは、次のようなシンプルな同梱物から始めてみましょう。

  • テンプレートで印刷できるお礼状
    無料のテンプレートを活用して、社名や店名を入れて簡単に作ることができます。
  • 使い方ガイドやレシピ
    特に食品や化粧品では、正しい使い方や保存方法を伝えることで満足度がアップします。
  • 手軽なおまけ(試供品)
    自社商品のサンプルや別商品の一部を「お試し」として入れると、追加購入を促せます。
  • SNS・LINE登録の案内カード
    再訪問やファン化のための接点づくりに有効です。

ポイントは、ユーザーにとって嬉しい情報や体験を、負担のない範囲で提供することです。

同梱物で効果が出た成功例

では、実際に同梱物は効果があるのか。
Eストアー ショップサーブご契約店舗さんにおいて、同梱物を工夫したことで成果を上げた具体例を紹介します。

ある店舗さんでは、顧客満足度・ブランドイメージ向上と顧客の声(VOC)獲得を目的として、返送用封筒とレビュー回答用紙、商品のこだわりを伝えるパンフレット、レシピを同梱物として用意しました。
その結果、レビューから「用意されたセット商品ではなく、自分好みで複数種類選びたい」というユーザーニーズがあるという気付きを得ることができました。
さらに、レビュー評価・件数・リピート数の増加にも大きく貢献しました。

【同業他社と比較して高い評価を獲得】
同業他社と比較して高い評価を獲得

同梱物における注意点

様々な効果が期待できる同梱物ですが、やみくもに入れると逆効果になる場合もあります。最後に、同梱物を導入・改善する際に気を付けたいポイントをご紹介します。

まず、過剰な同梱は逆効果になる場合があります。たとえば、販促物が多すぎると宣伝ばかりで少し重たく感じさせてしまったり、不要なチラシや紙類が増えることで処分に手間がかかる印象を与えてしまったりします。同梱物は厳選し、目的に合った内容に絞ることが大切です。
次に、法令やモールのルールに反していないかの確認も重要です。たとえば、楽天市場やAmazonなど一部のモールでは、特定の宣伝物や自社サイトへの誘導が禁止されていることがあります。ルール違反は出店停止などのリスクにもつながるため、必ずガイドラインを確認しましょう。
また、印刷物のコストや作業の手間も考慮が必要です。頻繁に内容を更新する場合は、小ロット印刷やオンデマンド印刷を活用するなど、コストと柔軟性のバランスをとる工夫が求められます。
さらに、同梱作業が現場の負担になりすぎないよう、業務フローを事前に設計することも忘れずに。商品の種類や注文数に応じて、同梱物の内容や作業方法を明確にルール化することで、現場の混乱を防げます。

まとめ

同梱物は、商品と一緒に届く“お店のメッセージ”ともいえる大切な要素です。
何を入れるか、どのように伝えるかによって、顧客体験やリピート購入にも影響します。
Eストアーショップサーブでは、同梱物に関する取り組みとして「店長会」を開催し、店舗さん同士での意見交換や成功事例の共有を行っています。実際に、各自が同梱物を持ち寄り、アイディアを紹介し合うことで「改善につながった」「他店の工夫が参考になった」という声を多くいただいています。
こうした機会を提供できるのは、専任担当制による“伴走型”のサポート体制があるからこそ。
具体的な施策の提案はもちろん、課題に寄り添いながら一緒に改善していけるのが私たちの強みです。
ネットショップ運営のお悩みやサイトの新規立ち上げ・乗り換えに関するご相談など、お気軽にお問い合わせください。

Search

カテゴリ

おすすめ記事

PAGE TOP
PAGE TOP