送料設定の種類や特徴、設定手順、注意点を解説

ECサイトの送料設定は、サイトによって様々です。送料が一律のもの、配送先の地域によって異なるもの、購入金額によって送料当社負担としているケースなどがあります。送料はECサイトを運営する上で重要な要素であり、適切に設定されていないと売上に大きな影響を及ぼすことがあります。今回は、送料の種類や特徴、設定方法について解説します。

送料設定の基本

まず最初に、送料設定の基本的な考え方を押さえておきましょう。送料には主に次の2つの要素があります。

送料の「負担者」

・店舗が負担する場合
多くのECサイトでは送料を店舗側が負担します。この場合、送料を商品価格に含めて「送料無料」として表示することが一般的です。

・顧客が負担する場合
顧客に送料を支払ってもらう場合、商品の価格に送料を加算するか、支払い時に送料を明記する必要があります。

送料の「計算方法」

送料の計算方法は大きく分けて次の3つのタイプに分かれます。

・一律送料
全国どこでも同じ送料を設定します。例えば、送料が一律500円の場合、どこに配送しても料金は変わりません。

・地域別送料
地域ごとに送料が異なる場合です。例えば、北海道や沖縄などの遠方には追加料金を設定することができます。

・重量・サイズ別送料
商品の重量やサイズに応じて送料が変動します。大きな家具や重い荷物には高い送料を設定することが一般的です。

送料設定の種類とその特徴

では、実際にどのような送料設定方法があるのかを見ていきましょう。

送料当社負担（送料無料）にする

多くのECサイトでは「送料当社負担（送料無料）」を採用しています。送料を負担しなくて良いことは顧客にとって魅力的であり、購入を後押しする要因になります。しかし、店舗側のコストとして送料を負担することになります。

※消費者庁では物流2024年問題を受け、本来送料は必ず発生しているものであり、誰かが負担しているということを再認識してもらうことを理由として「送料無料」表示を見直しています。
（参考：https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/other/free_shipping/index.html）

購入金額に応じて送料当社負担

購入金額が一定額を超えた場合に送料当社負担になるという方法です。これにより、顧客は購入金額が一定額に近づいた場合に「もう少し買おう」という心理が働くため、金額の増加を促すことができます。

地域別送料

配送先の地域によって送料を変動させる方法です。特に、遠距離地域（北海道、沖縄、離島など）への送料を高く設定する場合に有効です。日本国内の場合、東京から東京への配送と北海道や沖縄への配送では送料が異なります。例えば、東京から北海道や沖縄への配送には1,000円、その他は一律で500円の送料を設定することで、配送コストに見合った料金を確保できます。

重さやサイズに基づく送料

商品が大きかったり重かったりする場合、送料をサイズや重量に応じて設定する方法です。これは、商品の特性によって送料が決まるため、商品ごとの費用感が明確になります。例えば、Tシャツなど軽い商品は送料500円で、重いダンボール箱や家具は2,000円以上の送料を設定することが考えられます。

送料設定の具体的な手順

それでは、実際にECサイトで送料を設定する手順を見ていきましょう。

送料設定のために必要な情報を収集

・配送先の地域
国内外で配送する場合は、どの地域まで発送するかを決め、送料を設定します。

・配送業者の選定
送料は配送業者によって異なるため、配送業者を決め、その送料情報を収集します。

・商品サイズ・重量の把握
配送する商品のサイズや重量を把握して、適切な送料を設定します。

ECサイトの管理画面で送料を設定

多くのECシステムでは、送料の設定を管理画面から行うことができます。ご利用中のECシステムのFAQやサポートで、設定方法を確認しましょう。

送料を確認・テスト

送料設定後、必ずテスト注文を行い、送料が正しく適用されているか確認します。これにより、実際に購入する際に誤った送料が表示されることを防げます。

送料設定は、ECサイト運営において重要な要素であり、売上に大きな影響を与えます。一律の送料や購入金額に応じた送料当社負担など、いくつかの設定方法を駆使することで、顧客の購入意欲を高めることができます。自社に合った送料設定を行い、収益を最大化しましょう。

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