ECサイトの基本構成やモール型と自社ECサイトの違いを初心者向けに解説
インターネットを使って商品やサービスを購入することが当たり前になっている現代、「ECサイト」という言葉を耳にする機会も増えました。しかし、ECサイトとは具体的に何を指し、どのように機能しているのか、詳しくは分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、ECサイトの基本的な仕組みや種類について解説します。
ECサイトとは
ECサイトとは、「E-Commerce(電子商取引)サイト」の略称で、インターネット上で商品やサービスを売買するためのWebサイトです。具体的には、消費者がインターネットを通じて商品を検索、購入、支払いを行い、配送やサービス提供を受けるまでの全てのプロセスをオンラインで完結できるプラットフォームのことを指します。
ECサイトの基本構成
ECサイトは、基本的に以下のような構成になっています。
・商品ページ:顧客が購入したい商品やサービスを検索し、比較できるよう、詳細な情報が表示されるページ
・カート機能:購入を検討している商品の保存、保存した商品を購入するための機能
・決済システム:クレジットカードやデジタル決済を使って、購入を完了するための機能
・配送管理:購入された商品が顧客の元に届くまでの配送プロセスを管理する機能
ECサイトの種類
ECサイトの運営には、モール型ECサイトと自社ECサイトの2種類があります。
モール型ECサイトの特徴
モール型ECサイトは、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングのように、複数の店舗が集まり、1つのプラットフォーム上で商品を販売するオンラインショッピングモールです。大手ECプラットフォームが提供するマーケットプレイスに出店する形となり、サイトの基本機能や集客力を活用できます。
【モール型ECのメリット】
1.高い集客力
モール型ECサイトは、すでに大規模な顧客ベースを持っています。例えば、Amazonや楽天市場には日々多くのユーザーが訪れ、検索エンジンやSNS広告、リターゲティング広告などのマーケティングが強力にサポートされています。自分で集客に力を入れる必要が少なく、出店するだけで多くの潜在顧客にリーチすることができます。
2.簡単な導入・運用
サイトの構築やデザイン、決済システムなどの技術的な設定はモール側が提供しているため、初期投資や技術的なスキルがなくてもすぐに販売を開始できます。また、モールのシステムを使うことで、カート機能、決済機能、配送管理など、基本的な機能が整っており、運営が比較的簡単です。
3.信頼性
大手モールに出店することで、そのモール自体のブランド力や信頼性を活用できます。顧客はAmazonや楽天市場などのプラットフォームを既に利用していて、信頼を置いている状態であるため、新しいショップでも安心して購入してもらえる可能性が高まります。
【モール型ECのデメリット】
1.手数料が高い
モール型ECでは、プラットフォーム利用料や売上の一部を手数料として支払う必要があります。例えば、出店料や販売手数料、決済手数料、さらには広告を使う場合はその費用も発生します。
2.ブランドの差別化が難しい
モール型ECでは、他の店舗と同じプラットフォーム上に多数の競合が存在します。これにより、価格競争が激化し、同じ商品を取り扱っている場合、顧客は価格やレビューを基準にして購入を決定するため、独自のブランド価値を打ち出すことが難しくなります。
3.顧客データの所有権が制限される
モール型ECでは、顧客との取引がモールのシステム内で行われるため、顧客データを全て活用することが難しい場合があります。メールアドレスなど一部の情報は取得できるものの、顧客の購買履歴や行動データを詳細に分析して、自社のマーケティング戦略に反映させづらい可能性があります。
自社ECサイトの特徴
自社ECサイトは、企業やブランドが独自に運営するオンラインショップです。自社でサーバーやシステムを用意して運営するケースと、弊社EストアーショップサーブやShopify、BASEなどのECプラットフォームを利用して自社サイトを構築するケースの2種類があります。どちらの場合でもモール型とは異なり、全ての運営面において自由度が高く、自分のブランドに最適化されたサイトを作ることが可能です。
【自社ECサイトのメリット】
1.ブランディングが自由
自社ECサイトでは、デザインやコンテンツを完全に自由にカスタマイズできるため、ブランドイメージを統一した独自のオンラインショップを作成できます。ロゴ、配色、レイアウトなど、全ての要素が自分のブランド戦略に合ったものにすることができ、顧客に強い印象を与えることが可能です。
2.利益率が高い
モール型ECとは異なり、手数料が発生しないため、売上に対する利益率が高くなります。自社ECでは、サーバー代や決済手数料などの運営コストはかかりますが、それでもモールの利用手数料より低く抑えられることが多いため、利益を最大化することができます。
3.顧客データの活用
自社ECサイトでは、顧客の行動データや購買履歴を詳細に追跡・分析することができます。このデータをもとに、パーソナライズされたマーケティング戦略やリピーター獲得施策を打ち出すことができ、顧客との関係を深め、ロイヤリティを高めることにも繋がります。
4.販売戦略の自由度
セールのタイミングや商品ラインナップ、価格設定、配送方法など、全ての要素を自由にコントロールできます。特に、季節限定商品やキャンペーンを展開したい場合、柔軟に対応することが可能です。また、販売チャネルをSNSや他のオンラインメディアと統合することで、集客力を高められます。
【自社ECサイトのデメリット】
1.集客が難しい
自社ECサイトでは、モール型のように既に確立された集客力がないため、自社でSEOやSNS、広告を使って顧客を集める必要があります。これには時間やリソース、そしてマーケティングの知識が必要となるため、運営の初期段階では集客が最大の課題となります。
2.初期費用と技術的負担
自社ECサイトを立ち上げるには、Webサイトの構築、デザイン、決済システムの導入など、多くの準備が必要です。特に自前でシステムを構築する場合は、専門的な技術スキルが求められるため、外部の専門家に依頼するコストがかかることもあります。また、運営後もシステムのメンテナンスやセキュリティ対策が必要です。
3.信頼性の構築が必要
新規で自社ECサイトを始める場合は、ブランドやサイト自体の信頼性がまだ確立されていないため、顧客が購入に踏み切るまでに時間がかかることがあります。レビューや口コミが少ないことが顧客にとって不安要素となることがあるため、信頼を築くための施策が必要です。
【モール型ECと自社ECの比較】
項目 | モール型ECサイト | 自社ECサイト |
集客力 | 高い(モール自体に既存の顧客が多い) | 低い(自社で集客活動を行う必要がある) |
コスト | 出店料や手数料がかかる | 初期費用はかかるが手数料は少ない |
ブランディング | 制限される(プラットフォームに依存) | 自由にデザインや構成が可能 |
顧客データの活用 | 制限あり(プラットフォームが所有) | 詳細なデータを活用できる |
運営の手軽さ | 簡単(システムや機能が提供されている) | 難しい(システム構築や運営が必要) |
始める前にまずはECカートを比較検討
このように、モール型ECと自社ECにはそれぞれメリット・デメリットがあります。取り扱う商品やサービス、方針によって選択軸は異なるため、様々なECカートシステムを比較検討することをオススメします。
ご参考までに、弊社Eストアーショップサーブの機能や料金について紹介させていただきます。
■CRM型ECカートシステムとして、300を超える標準機能と100を超えるAPI
機能を見る
■月商別の月間総費用例
料金を見る
Eストアーショップサーブは、日々変化していくEC市場に適応するべく、ECサイト構築に必要なカートシステムの提供と新機能開発に努めています。ご契約店舗さんごとに専任担当が必ずつくことが特徴の1つとなっており、貴社のEC担当の一員として二人三脚で取り組んで参ります。ECカート×専任担当によるコンサルティングで、EC事業からの売り上げ拡大を狙います。
人手不足が加速している今、ECサイトの運営に注力できていない、知識がなくて不安、課題に対する施策が行えていない…などのご相談を企業様からいただいています。
ECサイトの運営に関するご相談だけでなく、新規立ち上げや移転の検討、現在抱えているEC事業に関するお悩みやご質問などをお問い合わせいただける無料相談室をご用意していますので、まずはお気軽にご連絡ください。