予約販売機能の効果的な活用方法と注意点
商品を多く仕入れたことで発生する賞味・消費期限切れや破損、売れ残りを破棄する際の損失を意味する廃棄ロス。在庫の破棄は、仕入れや在庫管理にかかったコストを無駄にすることになります。”食品ロス”という言葉も話題になるほど深刻化していますが、在庫問題は廃棄ロスだけでなく、棚卸ロスや機会ロスもその一部です。今回は、本来売れたはずの商品が”品切れ”によって売ることができなかった「機会ロス(機会損失)」の課題を解決した事例を紹介します。
予約販売機能で機会ロスを回避
予約販売機能とは、発売前の商品でも注文を事前に受け付けることができるものです。注文数の把握をすることで生産の見通しが立てやすくなるメリットがあります。
ある店舗さんにて、ECサイトで翌年分の予約注文を受け付ける施策を実施しました。テレビ効果で通常月の約7倍の売り上げを確保できていたものの、【○○年△△月以降順次発送】という形で予約販売をしたことにより、前回の放送から売り上げが1.5倍になりました。数年後の注文も受け付けられる体制を可能にしたのです。
予約販売機能のメリットと注意点
実際にECサイトの予約販売機能を活用したことで、数年後の注文数を確保できただけでなく、以下も店舗さんが実感できたメリットでした。
【メリット】
- 売り上げ計画を立てやすくなった
- 商品売り切れ時のサイト離脱の防止になった
- メルマガでの通常販売商品の訴求機会がつくれた
- 新規会員登録者が増え、顧客リストの確保とCRMの構築に繋がった
これらのメリットが結果として売り上げアップにも大きく影響しています。
効果的に予約販売機能を活用するためには留意すべきポイントもありますので、以下で紹介します。
【注意点】
- 在庫を確保できる状態にする
- 予約期間によってはユーザーの購入意欲が下がる
- 長年利用してくださっているお得意様が購入できない可能性がある
メーカーと仕入れ販売では在庫の確保、販売数の調整可否が異なるため、予約販売の向き・不向きを判断する必要があります。また、予約してから商品が届くまでの期間が長ければ長いほど、ユーザーの購入意欲が下がることも考えられます。それだけでなく、予約販売にすることで、長年お店や商品を愛してくださり、購入してくださっているお得意様がこれまで購入できていたにも関わらず、それが叶わなくなってしまうケースも起こり得ます。
予約販売機能を効果的に活用するためには、ユーザーに商品が届くまでの過程をきちんと把握したうえで、考慮すべきことやユーザーとのコミュニケーション方法を見直す必要があります。
予約してから商品が届くまでのワクワク感がリピートに繋がる
今回の店舗さんは、お得意様が離れてしまうことを懸念していたため、EストアーショップサーブのCRM機能を活用して、予約状況と顧客情報を見ながら”お得意様枠”として一定量の商品確保を試みました。
機会ロスを防ぎ、多くの方に商品を届けたい気持ちは強くあるものの、これまでお店を支えてくださったお得意様に対する想いから行った取り組みでした。
だからといって、お得意様と一般ユーザーで対応を変えるわけではありません。予約してくださった全ての方に、商品が無事届くための努力は怠りませんでした。
「待ちに待った商品が届いた!」というワクワク感を味わってもらうために、定期的に商品に対する開発者の想いやお得な情報、予約販売限定特典などをメルマガで配信しました。商品お届けまでのカウントダウンや商品の準備段階から発送、到着までの配送状況が確認できるようにユーザーとコミュニケーションをとり続ける工夫もしました。
1年待った商品がやっと届いた嬉しさと商品そのものの価値、お店の丁寧な対応によって、ユーザーがリピーターとなることも考えられるでしょう。
Eストアーショップサーブには、今回ご紹介した予約販売機能やCRM機能だけでなく、店舗さんの課題を解決するための様々な機能があります。ECサイトにおける疑問やお悩み、売り上げが伸び悩んでいるご状況をヒアリングしながら、専任担当者から施策の提案をさせていただきます。ECカートの導入をご検討中の方もお気軽にご相談ください。
運営実績11万社以上、25年間のEC支援で培ったノウハウとECカートシステムで、売り上げアップに繋がるサポートをさせていただきます。