株式会社村上商店様

苦手なうにが好きになるほど美味しい、うに屋むらかみの品質へのこだわり

株式会社村上商店 専務取締役 石垣 孝尚様

昭和29年の創業以来、市場向けのうにの加工業として歴史を重ねてきた株式会社村上商店。無添加のうにを全国のお客様に味わっていただきたいという想いから、函館と札幌にうに料理専門の飲食店舗を展開し、平成18年にはECサイト「うに屋むらかみ」をスタート。一般ユーザー様への販売は実店舗、物産展、ECサイトという3つの販路で、より多くのお客様との信頼関係を築いています。

今回、品質へのこだわりとお客様に喜んでいただくための取り組みについて、担当の石垣孝尚様にお話を伺いました。

「うに本来の味を届けたい」想いと70年の歩み

昭和29年に函館で創業後、函館朝市の一角で飲食店を開き札幌へと店舗を広げる

創業からの歴史について

石垣様:当社は昭和29年に函館で創業し、当時の築地市場など全国の市場向けにうにの加工業を営んでいました。平成11年頃、卸売りだけでなく直接お客様にうにを味わっていただきたいという想いから、副社長である女将が函館の朝市に「うにむらかみ」という飲食店を開きました。お客様の反応も良く、その後札幌にも店舗を広げていったんです。

ミョウバン未使用の無添加のうに

商品の特徴について

石垣様:最大の特徴は、ミョウバンを使わない無添加のうにを提供している点です。一般的に流通している多くのうにには身崩れ防止や鮮度を保つためにミョウバンが使われていますが、過度に使用すると独特の渋みを感じてしまうことがあります。私たちは、うに本来の味を楽しんでいただきたいと考え、無添加にこだわっています。

無添加うにを全国へ届ける新たな挑戦

より多くのお客様に食べてもらうために立ち上げたECサイト

ECサイトを立ち上げた経緯

石垣様:平成18年当時、市場への加工販売だけでは先行きが不透明な状況でした。函館と札幌の実店舗や、物産展を通じて全国にお客様もいらっしゃいましたので、そのお客様にももっと手軽に召し上がっていただきたいと考えていました。また、より多くのお客様に届けるためにもECサイトが必要だと考え、立ち上げることになったんです。

形が崩れないよう木箱の中に仕切りを入れて細心の注意を払う

ECで生鮮品を扱う上での課題

石垣様:最も苦労したのは配送です。当初は木毛(もくもう)という緩衝材を使用していましたが、詰め方によって商品が動いてしまうことがありました。無添加のうにはとてもデリケートで柔らかい商品なので、配送中の取り扱いで片寄ったり形が崩れたりすることがあり、お客様からお叱りをいただくたびに改善を重ねてきました。

現在は特注の緩衝材を使用し、さらに木箱の中に仕切りを入れることで、商品の片寄りを最小限に抑えています。

実店舗や物産展などの直接販売を通して安心・安全な商品であることを伝える

信頼を得るための取り組み

石垣様:生鮮品を扱うECサイトでお客様が購入を検討される際に、最も重視している点は、安心・安全な商品かどうかです。ECサイトだけではそれを伝えるのが難しい面もありますが、当社の場合は函館と札幌に実店舗「うにむらかみ」があり、全国の物産展では「顔の見える商売」とお客様との繋がりを大切にしたいという想いから、女将と催事部長である長男が親子で直接販売を行っています。そうした想いを大切にしてきたからという点や工場直営の強みが、お客様からの信頼に繋がると考えています。

スタッフの「商品と向き合う姿勢」が紡ぐ品質管

味はもちろんのこと、見た目にもこだわった職人の技

安定した品質を保つための工夫

石垣様:当社では年間を通して安定した仕入れを実現するため、季節に応じて複数の産地のうにを使用しており、産地によって、大きさ、固さ、色の違いがあるので加工方法を微調整し、安定した品質を保っています。

しかし、うには自然のものなので、餌となる海藻の状態によって味が変わったり、産卵期には質感が変わったりすることもあります。そういった商品の特性については、サイト上でも丁寧に説明するようにしています。

うにの色の統一感や見た目の美しさにもこだわっています。特に「花型」に盛り付ける際は、職人の技が必要です。5〜6年のベテラン職人でも、1つひとつのうにの大きさや色を見ながら、最適な配置を考えて盛り付けています。美しい盛り付けができるのも、長年の経験があってこそなんです。

※店舗で提供しているうに丼用

良い商品を丁寧な梱包で届けることでお客様の期待に応える

ECサイトでの接客の工夫

石垣様:注文をいただいた際、受注スタッフが1件1件丁寧に確認しています。例えば、のし紙の内容が気になる場合は、お客様の意図を確認させていただいたり、同じ方から複数の注文をいただいた場合は重複注文でないかを確認させていただいたりしています。
海の時化でウニの入荷がなくご希望日にお届けできない場合には直接お電話を差し上げ、お届け日時の変更をお願いしています。

また、工場と事務所が隣接しているため、受注スタッフと製造スタッフの連携も密に取れています。出荷前の商品の最終チェックで少しでも気になる点があれば、工場に戻して再調整するんです。全スタッフが良い商品をお客様に届けたいという想いを共有しているので、そういった判断もスムーズに行えています。
お互いの仕事が見える環境であることで、より良い商品づくりに繋がっていますね。

お客様の声を真摯に受け止め、誠実な対応を

30代~70代と幅広い年代に愛されている「うに屋むらかみ」

お客様の層について

石垣様:30代〜70代の方と幅広く、男女比はほぼ同じです。リピーター率は約4割で、地域別では東京のお客様が最も多いです。北海道のお客様は、自分用というより贈答用での利用が多い傾向にあります。稀に函館在住の方から函館の知人へのギフトとして注文をいただくこともあるんですよ。

「うにが苦手だったけど好きになった」

お客様からの声

石垣様:お客様からは様々な嬉しい声をいただいています。「他のうにが食べられなくなった」というご感想は、当社のうにの味を評価いただいている証だと思います。また、「食に無関心だった父が絶賛した」「子供が回転寿司のうにでは物足りなくなった」など、幅広い層のお客様にご満足いただけているようです。中でも特に嬉しいのは「うにが苦手だったけど好きになった」というお声です。

ただ、うには自然のものですので、味があまりよくない時期もあるんです。餌となる海藻によって味が変わるので、時には苦みが出ることもあります。そういった時期に「今回はおいしくなかった」というご指摘をいただくこともありますが、真摯に受け止め、1つひとつ丁寧に対応させていただいています。

1分で完売、お客様の期待と信頼が支える年末商戦

石垣様:年末商戦になると、11月15日の正午から、12月31日お届け分の予約注文を受け付け開始します。例年、開始1分程で予約が埋まってしまうほどの人気なんです。ただし、海の状態によって入荷が不安定になることもあるため、毎年緊張しながら対応しています。

実際の出荷には12月27日頃の水揚げが必要ですが、その時期に海が荒れて漁に出られない可能性もゼロではありません。今のところ全てのご注文に対応できていますが、何百件もの予約を受けている中で、全てのご注文に対応できるかどうか不安な時期です。

お客様からは「年末の在庫状況はどうですか?」というお問い合わせをいただくことも多いのですが、海の状態次第なので、正確なお答えができません。ただ、お客様にもご理解をいただいており、おかげさまで今のところ全てのご注文に対応できています。

さらなる事業成長へ

石垣様:美味しいうにをより多くの方に知っていただき、美味しい状態でお届けしていきたいと考えています。一般ユーザー様への販路は実店舗、物産展、ECサイトの3つの販路がありますが、これらをより密接に連携させていきたいです。
また、ECサイトでの情報発信も充実させていこうと考えています。うに専門店としての取り組みをより深く知っていただくため、うにに関する情報や、工場での作業工程などもお伝えしていきたいと思っています。

3つの販路それぞれの良さを活かしながら、より多くのお客様に「うに本来の味」を楽しんでいただけるよう、これからも取り組んでいきます。

左からEストアー 枝松、株式会社村上商店 石垣様

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