問い合わせ内容から見えた改善すべきアプローチ方法
ユーザーからの問い合わせによって、対象としていなかったユーザー層のニーズに気付くことがあります。この取りこぼしていたユーザー層を知ることで、新たな販売施策を取り入れたり、新たな商品展開の可能性も秘めています。ニーズの発掘によってどのような対策を取ったのか、弊社の店舗さんの事例をご紹介します。
問い合わせをきっかけに気付いた改善要素
今回ご紹介するのはBtoB向けの素材商品を取り扱う店舗さんです。BtoBとは、Business to Businessの略で、企業が他の企業に対して商品やサービスを販売する企業間取引のことです。この店舗さんはメインユーザー層が企業のため、サイトの説明にも「問屋」というワードを入れておりましたが、一般の方からの購入もありました。
そんな中ユーザーから「業者ではないが、購入できるか?」といった問い合わせが多くありました。今までも業者ではない一般の方からの購入もあったのですが、問い合わせがあったことをきっかけに、「一般の方だと買えない印象を与えているのでは?」という疑問を持ちました。
一般ユーザー向けに案内文を追加
まずGoogle アナリティクスで、1ヶ月間のユーザーの訪問時間帯を確認してみました。
店舗さんの想定通り、平日の日中に、企業と思われるユーザーからのアクセスがまんべんなく多い一方で、平日の夜や土日には一般のお買い物目的と思われるユーザーがアクセスしているようでした。
メインユーザーがBtoBだったために「問屋」というワードをサイトトップに入れておりましたが、この「問屋」が一般向けではないと判断されているのでは?という疑問が出てきました。また、送料無料ラインが1万円以上のため、一般ユーザーにはハードルが高いのでは?という新たな改善ポイントも見えてきました。
これらの仮説を元にサイトトップへ「一般のお客様もご購入いただけます」と一般ユーザーへの案内文を追加しました。
案内文追加により直帰率とコンバージョン率が改善
曜日別直帰率
曜日別CVR
案内文を追加した後の1ヶ月間の分析結果です。曜日別直帰率は減少傾向になり、期間全体で3.7%減少
。曜日別CVR(コンバージョン率)は2.09%から2.56%に向上
という結果となりました。
流入経路別直帰率
流入経路別でも分析します。
モバイルでの直帰率・滞在時間が大幅に改善される結果となりました。モバイルの数字に大幅な変化が出ていることから、一般ユーザーへの案内文が効果的であったことがわかります。
商材や今までの顧客層からメインユーザーが断定されていると思いがちですが、Google アナリティクスやユーザーからのお問い合わせによって、取りこぼしていたユーザー層やニーズに気付く場合があります。固定概念に囚われず、疑問を持ち分析、そして施策を試みることで新たな可能性に気付くことができます。
ECサイトは日々の施策と分析が非常に重要ですが、実店舗や他の業務に追われて、なかなか手が届かない場合もあるかと思われます。Eストアーショップサーブはそういった面もサポートできるよう、店舗さんそれぞれに専任の担当がついています。現在ECカートを運用されている方でお悩みや行き詰まり等を感じておられましたら、ぜひお気軽にEストアーショップサーブへご相談ください。