RFM分析によりアプローチすべき顧客を明確にする
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最終更新日:2025.09.08

RFM分析によりアプローチすべき顧客を明確にする

顧客の行動データを分析することで見えてくる、顧客ロイヤリティを高める方法

ネットショップの売上を向上させるために、継続的に購入してくれる顧客を増やすことは必要不可欠です。しかし、顧客ロイヤリティを高めるのは簡単ではありません。
そこで今回は、ロイヤルカスタマーになり得る優良顧客やリピーターへのアプローチに役立つ、RFM分析についてご紹介します。

RFM分析とは

RFM分析は、自社の顧客をRecency(最終購入日)、Frequency(購入頻度)、Monetary(購入金額)の3つの指標で分類する分析手法です。顧客の行動データを分析し、将来的な価値を予測することで、効果的なマーケティング戦略に活用します。

  • Recency(最終購入日)
    最後に購入してからどれくらい日が経ったかを測る指標です。最近購入した顧客ほど関心が高い。
    このスコアが低い顧客は、離反している可能性が高いため、休眠顧客として再アプローチを検討できます。
  • Frequency(購入頻度)
    一定期間内に顧客が何回購入したかを測る指標です。
    購入頻度が高い顧客は、ブランドに対するロイヤリティが高い傾向にあります。
  • Monetary(購入金額)
    一定期間内に顧客が使った合計金額を測る指標です。
    高額を支払う顧客は、会社にとって高い価値を持ちます。

RFM分析によって顧客をセグメント化することで、継続的な購入が見込める顧客を特定し、ターゲットを絞ったマーケティング施策を実施できます。

RFM分析の目的

RFM分析の主な目的は、自社の顧客の現状を把握し、課題解決につながるマーケティング施策を立てることです。
例として、新規顧客を優良顧客に育成したり、離反しそうな顧客を引き留めたりといった状況に合わせた具体的なアクションを導き出すことができます。
これにより、漠然とした課題を具体化し、効率的な施策につなげることがやすくなります。

RFM分析のやり方

RFM分析は、以下のステップで進めます。

  1. データの準備
    顧客の「最終購入日」「購入頻度」「購入金額」の3つのデータを準備します。これらは、ネットショップの管理システムやデータベースから取得できます。
  2. スコアリング
    各顧客について、R・F・Mの3つの指標ごとに5段階程度のスコアをつけます。直近で購入した顧客ほど高いスコア、購入回数が多い顧客ほど高いスコア、購入金額が高い顧客ほど高いスコアといった形で設定します。
  3. セグメント化
    スコアに基づいて顧客をグループ分けします。例えば、「Rが高くFとMも高い=優良顧客」や「Rが低くFとMも低い=離反顧客」といった具合に、目的別に顧客をセグメント化します。
  4. 施策の実行と効果測定
    セグメントごとに最適なマーケティング施策を計画し、実行します。優良顧客には特別なキャンペーン、離反顧客には再購入を促す限定オファーなど、セグメントの特性に合わせたアプローチを行います。施策後はその効果を測定し、分析を繰り返しながら改善につなげます。

RFM分析のメリット

RFM分析を行うことで、以下のようなメリットが得られます。

ターゲットマーケティングの精度向上

RFM分析によって顧客を細かくセグメント化することで、それぞれのセグメントに適したマーケティング施策を実施できます。例えば、最近購入した顧客には新商品の情報を、購入頻度が高い顧客には特別な割引を提供するといった個別のニーズに応じたアプローチが可能です。これにより、施策の効果が高まり、顧客の反応率や購買率が向上します。

離脱リスクの早期発見

Recency(最終購入日)のスコアが低い顧客は、商品やサービスから離反している可能性が高いと考えられます。RFM分析を通じてこうした休眠顧客を早期に発見し、再購入を促すための特別なオファーやキャンペーンを打つなど、離反を防ぐための対策を講じることができます。

効率的なリソース配分

マーケティング予算やリソースは限られているため、どこに重点的に投資するかが必要です。RFM分析を活用することで、ロイヤルカスタマーになる見込みが高い顧客にリソースを集中させ、効率的にマーケティング活動を展開できます。これにより、無駄なコストを削減し、投資対効果を最大化することが可能です。

成果の測定と改善

RFM分析は、実施したマーケティング施策の成果を測定し、改善点を見つけるためのツールとしても役立ちます。各セグメントごとの反応を分析することで、どの施策が効果的だったかを把握し、次回の戦略に活かすことができます。その結果、マーケティング活動の継続的な改善が可能になります。

これらのメリットを最大限に活かすことで、RFM分析は自社の顧客理解を深め、マーケティング効果を高め、ひいては収益の向上につなげることができます。

購入頻度や経過日数を分析して注力すべき顧客を見極める

Eストアーショップサーブをご利用の店舗さんのRFM分析では、購入頻度や経過日数から、リピーター、優良顧客、離反予備軍といった顧客の分類ができました。

RFM分析の結果

購入回数が増えるほど、次の再購入までの間隔が短くなることも分かっています。

購入回数が増えるほど、次の再購入までの間隔が短くなることが分かる分析結果

このように、購入回数や経過日数のデータを基に、積極的にアプローチすべき顧客や、それぞれの状況に合わせたコミュニケーションや施策を見直すことが可能になります。

関連するデータ分析で抽象的な課題を具体化し、解決策を導き出すRFM分析は、多くのネットショップ運営者にとって役立つ分析手法のひとつです。
Eストアーショップサーブは、カートシステムの提供だけでなく、データの分析方法や具体的な施策提案も行っています。「課題はあるけれど、何から手をつけたらいいか分からない」「解決策が見つからない」といったお悩みにも、担当サポートがお応えします。

ネットショップの新規開店、移転をご検討中の方はもちろん、EC事業に関するご質問も受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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