自社の強みが明確なファーストビューにしたことで売り上げがアップした事例
多くの情報やモノであふれかえっている世の中。ユーザーが自ら情報を取りに行き、良いと思ったものを選択する時代になっているからこそ、企業側には、自社が選ばれるための工夫が求められています。
そこで今回は、自社商品・サービスの特徴や他社との違いを3C分析した結果から見えた、効果的なアプローチ方法と改善によって売り上げが向上した事例を紹介します。
売り上げが伸びない、費用対効果が感じられない…その原因とは
【医療用白衣の販売、刺繍プリント加工を行っているECサイト】
店舗さんから売り上げが伸び悩んでいる相談を受け、サイト状況について詳しくヒアリング・調査を行ったところ、以下が改善すべき課題として挙がりました。
■内的要因
- 1. スマートフォンでの表示スピードが遅い
- 2. 商品ページに着用画像がないため、イメージしづらい
■外的要因
- 1. メーカーの製造遅延と欠品
- 2. 競合他社の増加
上記の内的要因はページの表示に関することだったため、店舗さんに対応してもらうことで改善が見込めるものでした。外的要因としては、コロナによるコンテナの遅延によって欠品が発生してしまったこと、競合が増えたことで競争率が高くなっていることが考えられました。そこでわたしたちは、競合他社の増加に着目。ユーザーの興味を引く見せ方・打ち出し方が重要になってくるため、競合他社に勝ち抜くための“差別化”が、売り上げアップには必要な要素だと感じたからです。差別化を図るためには、顧客のニーズや競合となる他社商品・サービスの特徴を洗い出し、それらと比較したうえで自社の強みを導き出す必要があります。そこで活用できるのが3C分析です。
3C分析で見えてくる自社の強みとアプローチ方法
3C分析とは、Customer(顧客・市場)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つの観点から分析をして、自社が市場で勝つための成功要因(Key)を導き出すためのフレームワークです。
・Customer:顧客・市場
顧客のニーズや消費・購買行動、市場規模、成長性、市場全体のニーズを分析。商品やサービスの改善、マーケティングの戦略立てに役立ちます。
・Competitor:競合
競合他社の商品やサービス、市場シェア、戦略、強み・弱みなどを分析。競合の状況を理解することで、自社の立ち位置を把握し、競争力を高めるための戦略を構築できます。
・Company:自社
自社商品やサービスの強み・弱み、事業目的などを分析。自社の特性を正しく理解することで、自社が成功するための要因を導き出します。
今回相談を受けた店舗さんでも3C分析を行ったところ、以下4つが強みであることが分かりました。
- 1. 刺繍デザインの型代(データ作成費)が無料
- 2. 団体の依頼でも刺繍の色を個人単位で選択可能
- 3. 団体の依頼でも白衣の種類を個人単位で選択可能
- 4. ロゴ刺繍の見本(仕上がりイメージ)作成を無料で対応
競合他社は対応不可、もしくは有料で行っているサービスですが、この店舗さんでは全て無料で対応しています。上記の強みがサイトに反映されていない状態だったため、明記した内容でファーストビューを改修した結果…なんと、翌月には転換率が2倍に!客単価も2倍になったことから、ロゴ刺繍サービスの売り上げも大きく伸びました。施策当初~1年の間で前年比150%の売り上げアップに繋がっています。
課題の抽出、施策の実行、検証、運用のサイクルが売り上げ向上のカギ
このように3C分析をすることで、自社ならではの適切なアプローチ方法が分かり、ユーザーに選ばれるECサイトを作り上げることが可能になります。
今回ご紹介した成功事例は数ある中の1つにすぎません。店舗さんのご状況や取り扱っている商品・サービス、市場によって施策の内容は大きく変わります。自社商品・サービスの強み、競合他社との比較、市場の動きはなんとなく理解しているけれど…どのようにアプローチすればいいのか分からない、そもそも自社サイトのどこに課題があるのか客観視できていない、という方もいらっしゃるかもしれません。
わたしたちEストアーショップサーブは、様々な業界の知識やノウハウをもった専任担当が、課題の抽出から施策の提案、具体的な進め方と実行、効果検証、運用までを並走します。ECサイト制作における課題や人手不足によりECサポートをしてほしいなど、EC事業に関わる様々なお悩みをお気軽にご相談ください。貴社のもうひとりのチームメンバーとして、売り上げアップを目指した支援をさせていただきます。