安く始めたつもりが逆効果?無料ECツールの落とし穴
  • EC基礎知識

公開日:2025.06.27

安く始めたつもりが逆効果?無料ECツールの落とし穴

無料ツールを使ったネットショップ立ち上げは可能か、メリット・デメリットについて解説

ネットショップを始める際、できるだけ初期費用は抑えたいものですよね。最近では、無料で使えるECツールも増えており、誰でも簡単にネットショップを開設できるようになっています。
しかし、「無料だから安心」と思って始めたものの、後になって「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースも。この記事では、無料ECツールのメリットとデメリット、そしてどんな人に向いているかを初心者向けにわかりやすく解説します。

無料ECツールのメリット

ECツールは、ネットショップを構築・運営を効率化するためのソフトウェアやサービスです。決済、商品管理、顧客管理、分析、マーケティングなどの機能を提供します。それを初期費用や月額料金をかけず、誰でもすぐにネットショップを開設できるサービスが無料ECツールです。

① 初期費用ゼロ
お金をかけずにスタートできるので、副業や個人の趣味レベルでも始めやすい。

② 操作が簡単
テンプレートを使えば、HTMLやCSSの知識がなくてもショップのデザインが完成。

③ 決済・配送などの仕組みが整っている
クレジットカード決済、コンビニ払いなどの支払い方法があらかじめ用意されている。

④ スマホだけでも運営可能
スマートフォンのアプリから商品登録・注文管理も可能で、手軽に運営できる。

でも注意!無料ECツールの落とし穴

無料ECツールは手軽にスタートできる反面、実際に運営を始めてから気づく見えないコスト機能の制限が多く存在します。ここでは、初心者の方が特に注意すべきポイントを具体的に解説します。

独自ドメインが使えないor有料オプション

多くの無料ECツールでは、サブドメインが自動的に付与されます。URLを見ただけで無料ツールであることが分かるため、ブランドの信頼性に影響を与える可能性があります。さらに、独自ドメインを使いたい場合は有料オプションが必要になるケースが多く、無料のままでブランド力を高めるのは難しくなります。

自社ロゴが使えない・広告が表示される

無料プランでは、ページ内にECツール提供元のロゴやバナー広告が表示されることがあります。せっかくこだわって作ったショップの世界観やデザインに、外部の広告が入ってしまうと、購入意欲を下げてしまうこともあります。ブランディングを重視する場合は、こうした“余計な表示”が大きなマイナスになりかねません。

カスタマイズ性が低い

無料プランではテンプレートの種類やカスタマイズの自由度が制限されていることが多く、思い描くようなショップデザインが実現できない場合があります。「もっとこうしたい」「SNS連携をしたい」と思っても、機能自体が提供されていなかったり、追加費用がかかることも。特に商品が多くなった場合や、キャンペーンを展開したいときには、こうした制限が大きなハードルになります。

手数料が高めに設定されている

無料ECツールの多くは、初期費用や月額料金がかからない代わりに、「販売手数料」や「決済手数料」が高めに設定されています。例えば、1件の注文につき6.6%の手数料が発生するケースもあります。最初は安く感じても、売上が伸びてくると「こんなに手数料を払っているのか…」と気づき、利益を圧迫する要因になってしまいます。

将来的な移行が難しい

「まずは無料で試して、のちに本格的なシステムに移行すればいい」と考えていても、現実には簡単にいかないこともあります。商品データや顧客情報を移行できなかったり、URLが変わってSEO効果がリセットされたりする可能性も。将来の事業成長を見据えるなら、最初から長期運用に向いているシステムを選ぶ方が安心です。

無料ツールでSEOやSNS集客は可能か

「無料でネットショップが作れる」と聞くと、販売ページを作るだけで商品が売れるように感じてしまいがちですが、実際には集客施策が不可欠です。

SEO対策:制限はあるが基本的な対策は可

・ページタイトルや商品説明の編集が可能
・商品ごとにメタ情報(meta description等)の設定は不可 or 制限あり
・構造的なSEO(サイトマップの自動生成など)も一部ツールで対応

※一部の無料ツールを比較した結果です

例えば、商品ページにおけるタイトルや商品説明文内のキーワードを工夫することで、GoogleやYahoo!の検索結果に表示される可能性はあります。ただし、本格的なSEO施策(カスタムHTMLでの編集、メタタグ設定など)には限界があるのが現状です。

ポイント
無料プランでも、キーワード選定や商品名・説明の工夫でSEO的な効果は期待できるが、完全な内部対策は難しい。

SNS連携:基本機能は備えており十分活用可能

・Instagramとの商品連携機能(ショッピングタグ設定)
・X(旧Twitter)、Facebookへのシェアボタン設置
・商品ページURLの共有

※一部の無料ツールを比較した結果です

ポイント
無料ツールでもSNS販促には十分対応しており、Instagram・Xなどを通じた集客は実現可能。特に画像映えする商品(ファッション・ハンドメイドなど)との相性は良好。

メルマガ配信・フォローメール:一部制限あり

・ショップに訪問したユーザーがフォロー機能を使えば、ショップ側からメルマガ(フォローメール)が送信可能
・HTMLメールやセグメント配信、ステップメールなどの高機能配信は有料プラン

※一部の無料ツールを比較した結果です

ポイント
リピーター対策やキャンペーン告知などには使えるが、本格的なCRM(顧客管理)やマーケティングには不十分な面も。

外部連携・販促機能:一部プラグインあり

・Googleアナリティクス連携
・クーポン発行機能
・商品レビュー投稿
※一部の無料ツールを比較した結果です

ポイント
無料プランでも最低限の販促機能は揃っているが、本格的なマーケティング施策を継続的に行うには有料プランか外部ツールが必要になる。

集客施策無料ECツールで可能?備考
SEO対策△ 基本は可能高度な内部対策は制限あり
SNS連携◎ 十分可能Instagramとの連携が特に有効
メルマガ△ 一部可能セグメント・自動配信は不可
クーポン・レビューなど○ 利用可能プラグインで追加できる

無料ツールが向いている人・向いていない人

向いている人
・お試しでネットショップを始めてみたい
・取り扱う商品数が少ない
・売上規模が小さくても問題ない
・デザインにこだわらず手軽に始めたい

向いていない人
・ブランド価値を高めたい(独自ドメインや高品質デザインが必要)
・中長期的に売上を伸ばしたい
・集客施策やSEOを強化したい
・決済や配送などを柔軟にカスタマイズしたい

安さだけで選ばず“成長視点”で判断を

無料ツールは非常に便利で、これからネットショップを始める方にとって導入ハードルを下げてくれる存在です。ただし、継続運営や成長を視野に入れると、最初から有料のECシステムを検討しておいた方が、結果的にコストも抑えられ、自由度の高い運営が可能になります。

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