リダイレクトがもたらすSEOへの影響と注意点を解説
ECサイトを運営する上で、サイトのURL変更やドメイン移行など、さまざまな理由でリダイレクトの設定が必要になることがあります。しかし、適切なリダイレクトの種類を選ばないと、SEO評価が低下したり、ユーザーにとって不便な状況を招くことがあります。本記事では、リダイレクトの基本から適切な設定方法までを解説します。
リダイレクトとは?
リダイレクトとは、特定のURLにアクセスした際に、自動的に別のURLへ転送する仕組みのことです。ECサイトでは、商品ページのURL変更やサイト移転時に頻繁に活用されます。適切なリダイレクトを設定しないと、検索エンジンの評価に悪影響を与えたり、ユーザーの利便性を損なう可能性があります。
ECサイト運営でリダイレクトが必要な理由
ECサイトでは、商品の販売終了やURL変更、ドメイン移行が頻繁に発生します。適切なリダイレクトを設定することで、検索エンジンの評価を引き継ぎながら、ユーザーの利便性を維持することができます。
リダイレクトの種類と適切な選び方
リダイレクトにはどのような種類があるのでしょうか。ここでは選び方も合わせて紹介します。
301リダイレクト(恒久的な転送)
301リダイレクトは、URLを恒久的に変更する際に使用されます。検索エンジンの評価を引き継ぐため、サイト移転時や販売終了商品のページのリダイレクトに適しています。
302リダイレクト(一時的な転送)
302リダイレクトは、一時的に別のURLへ転送する際に使用されます。検索エンジンの評価は引き継がれないため、期間限定のキャンペーンページやメンテナンス時に適用されます。誤用するとSEOに悪影響を与える可能性があるため注意が必要です。

307リダイレクトと308リダイレクトの違い
307リダイレクトは302と同じく一時的なリダイレクトであり、308リダイレクトは301の代替として使用されます。307リダイレクトと308リダイレクトはHTTPメソッドを維持する仕様のため、転送先のページへの正確なデータの受け渡しが可能で、APIやフォーム送信時の転送に適していますが、一般のECサイトではあまり利用されることはありません。
リダイレクトの設定方法
それではリダイレクトはどのように設定すれば良いのでしょうか。ここでは主に利用される2つの方法を紹介します。
「.htaccess」にリダイレクトのコードを記述する
SEO対策において推奨されているリダイレクト方法は、.htaccessによるリダイレクトです。「.htaccess」はサーバー側で設定するリダイレクト方法で、旧URLのページランクが新URLへと引き継がれるためです。「.htaccess」ファイルを編集し、サーバーへアップロードすることでリダイレクトを設定できます。HTMLでホームページを作成する場合は、「.htaccess」を利用するのが一般的です。
WordPressのプラグインを利用する
WordPressを使用している場合、「Redirection」などのプラグインを活用すれば、コードを書かずにリダイレクトを管理できます。WooCommerceを導入したECサイトでも簡単に設定可能です。管理画面からプラグインをインストールし、有効化して設定を行いましょう。
SEOへの影響と注意点
誤ったリダイレクトの設定を行うとSEOに悪影響を及ぼすため、以下の点に注意が必要です。
リダイレクトによる検索エンジン評価の引き継ぎ
301リダイレクトは検索エンジンの評価を引き継ぎますが、302リダイレクトでは評価が引き継がれません。Googleは適切なリダイレクトの設定を推奨しており、誤用すると検索順位の低下を招くため注意が必要です。
リダイレクトチェーンとループの回避
リダイレクトチェーン(リダイレクトの連鎖)が発生すると、検索エンジンのクロール効率が下がり、SEO評価が低下します。無限ループを避けるため、リダイレクトの設定はできるだけシンプルにすることが重要です。
Googleのリダイレクト警告とその対応
Google Search Consoleで「リダイレクトが多すぎます」「URLが見つかりません」などの警告が表示されることがあります。これは設定ミスが原因であることが多いため、エラーメッセージの内容を確認し、速やかに修正することが大切です。
ECサイトでリダイレクトを適用すべきケースと注意点
ここではケースごとのリダイレクトの対応について、注意点とともに説明します。
商品ページのURL変更・廃止時
商品ページのURLを変更した場合、301リダイレクトを設定しSEO評価を維持しましょう。販売終了商品は類似商品やカテゴリーページに誘導することで、ユーザーの離脱を防ぐことができます。
ドメイン変更時
旧ドメインから新ドメインへ移行する際は、301リダイレクトを適切に設定し、全ページを対応させる必要があります。Google Search Consoleで変更を申請することで、検索エンジンの評価をスムーズに引き継げます。
HTTPS化時
HTTPからHTTPSへの移行時には、301リダイレクトを設定し、一貫したURLでサイトを運用することが推奨されます。GoogleはHTTPSサイトを高く評価するため、SEO対策としても有効です。
キャンペーンページ作成時
期間限定キャンペーンやセールページへの誘導には302リダイレクトを使用します。一時的なURL変更のため、SEO評価を引き継がないことを前提に設定し、終了後の対応も考慮しましょう。
ECサイト運営においてリダイレクトの適切な設定は、SEO評価の維持とユーザーの利便性向上に不可欠です。目的に応じたリダイレクトの種類を選択し、正しく設定することで、検索順位の低下やユーザー離脱を防ぎましょう。
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