NRF2022(NY州)が示唆する事と日本市場で予測される事
ネット一直線
本来手順を踏んで10年かけて発展する予定だったEC(特にOMOについて)が、コロナによって一気に進んだという話です。10年かかって発展する予定だったECが2年に短縮され、完了してしまったという事です。
ネタ元は多岐にわたりますが、特徴的だったのが、小売業界イベントのNRF(2022年1月ニューヨーク州)でのコンセンサスは「COVID-19の影響で時計が5倍速で進んだ」という総括です。出展だけでなくワークショップの多くが同じ論調で、どれもが足元を飛ばして次世代に積極的に突入しようという考え方です。
具体的には次のとおり。超絶ビックリながらも、もうOMOもO2Oもいらないんじゃないか?100%すべてネットに寄せても良いのでは?というのが極左翼の考え方です。コロナのせいで在宅定着が10年先まで進んでしまったからです。これは極端な話ではなく、OMO、O2Oの積極展開&同時推進として、現実的に既に動き出しています。それは、リアル店は売り場でなくてショールームにしようという考えです。なのでPOS連携もポイント連携もいらない。という考え方です。事実として国内でも20代以下女性の買い方は、お店で見て確かめて、ネットで最安を探すというのが一般的ですので、既にそうなっている訳です。話を戻すと世界的な人手不足や物流高騰からもショールーム化は理にかなっていますし、デフレな世相からも業務系の連携にお金と手間を掛けないというものです。NRFでは、世界のベンチマークたるウォルマートはじめ、大手のメーカーも同調傾向でした。日本でも相当早くからヨドバシカメラが敷いた戦略です(リアル店で商品確認し、その場で当日発送)。
国内ではもっと強烈に起きる
いつもの事ですが、日本は必ず2年遅れで世界のマーケティングがやってきますので、先手を打って損はないかと思います。しかるに日本は独特の特徴があり、それは世界最速の人口減少国だという事です。ご存知のとおり2010年頃に鐘を打ち既に下降曲線に居ます。これを考察するならば、この米国で起きている事件は、日本ではもっと強烈に起きて然りという事です。ましてEC化率がいまだ9%ほどでしかない日本は(欧米中は20〜30%)、労働人口減からも急激にEC化率を上げざるをえないという国政的事情も後押しする事が容易に予測できます。